ぜんそくじゃない

今日主治医(精神科医であるが)に言われて ふむ、そうか……となってしまったのだが、わたしはもうぜんそくを自称するのはやめようと思った。

 

 

元々、成人を迎えてからあまり発作らしい発作は起こってないな、と感じていたところだ。

社会人にもなって免疫もついたさ。季節ごとに寝込んでいた十代の頃が嘘みたい。ま、これも職業柄、一年目に様々な感染症をもらって帰ってきてしまうという洗礼を受けた結果抗体ができたのかもしれない、なんてね。

 

わたしは気がついた時からぜんそくだった。小児の頃から。

小学生の頃にはもう自分でもそういう性質だというのが分かっていた。風邪気味で咳がひどい時はぜんそく悪化の予防として体育の時間をサボったり、煙の中を避難訓練する授業の時、身体に気をつけるように担任にも言われて厚手のハンカチで鼻や口を塞いだり、実際に、横になれないほどの発作を経験したりね。「うちに入院施設があったら入院レベルだ」と町医者で言われたり。発作ヤバすぎて車でデカ病院まで連れて行かれたこともあったな。

 

そんなこんなで、高校生の時にまたまともに、ゼロゼロいう発作を体験した。この時かかった医者に、走りすぎたら大爆笑したりすると気管が少々ヒューヒューなるのを感じる、というと「随分悪かったんだなえ」と言われたので、わたしはずいぶんぜんそくの具合が悪かったんだ、と思って真面目に吸入を吸った。

発作が起こった時にシュッと吸うような牛乳を思い浮かべる人もいるかもしれないが、吸入も例えば抗うつ剤みたいに毎日継続して使って調子を整えたり調査を継続させたりしていくタイプのもの(コントローラーとか呼ばれた気がする)があったりする。

わたしが当時もらったのはアドエアという紫色の円盤のやつだ。それから、シムビコートに移行したんだな。

これがわたしの間違いで、わたしはずっとこのシムビコートという吸入を『発作止め』だと思っていた。ので残りの高校生活もカバンにシムビコートを忍ばせ、何せうちの学校はよく走らせる校風だったために、ちょこちょこ世話になっていたのに。

 

 

 

今日の主治医(精神科医のほう)との診察の中で「ぜんそくじゃないかもね」と言われた。

まあたしかにあの過呼吸は喘息ではなかったさ。とは思ったけれども、はるきゅんは説明を続けた。

「小児喘息はあったかもしれないけど、今はもうそんなことはないかな」

わたしは必死に否定したね。だって二十四年間自分のことをぜんそくだと思って生きてきたんだから。

「笑いすぎたり走りすぎたりすると……あと。お酒飲んでも苦しくなります」と言ったら「それみんなだよ」と論破されちゃった。

え?!お酒ってみんな呼吸苦しがりながら飲んでるの?!

たしかにこの『酒を飲むとぜんそくっぽくなる』という話題はぜんそく持ちの母親としかしたことなかったが……!

 

「元の気管が狭い人なのかもしれないね」

 

 

 

 

今日は絶えずクールな態度なはるきゅんなのでした。