自殺して2年が経った。

 公園で首を吊り、心肺停止になりそこから生還して2年が経った。あの時と今と、何か変わっただろうか。

 

 たぶん、何も変わってない。仕事に行く頻度も変わってない。いや、むしろ行けてないかも。週に二回。一日四時間の勤務。それを一ヶ月のうちよくても半分くらいしか出勤できていない。

 家族も特に変わってない。わたしが自殺しても特に変わりはない。これはありがたい。当たらず障らずしておいてくれる。まだ離婚しているのに両親は同居してる。いっそどっちかいなくなってくれた方がマシだと思うこともある。でもわたしが離婚に反対しちゃったから。きっとこうなってる。苦しい。

 医者は変わった。大好きだったはるきゅんが異動になり院長に引き継がれた。しかしこの院長がクソでわたしは治療のやる気をなくした。愕然としたのはわたしが「複雑性PTSDの治療がしたい」と言うと「複雑性PTSD?皇室の方がなってたやつね」と言ってそれから黙った。病気に対する知識がないんだなこの医者はと思った。今までにいただろうお前の患者に複雑性PTSD。いないわけがない。でもそういうケアをこれまで一切してこなかったんだなこの人はって思った。わたしは院長に信頼が置けず、並行して精神保健福祉センターに通うようになった。母親に薬物依存症の治療のために連れて行かれた施設だったがそこで今の主治医と出会った。主治医は物腰が柔らかくて分類するならはるきゅん系の、話しているだけでこちらも癒されるようなタイプの医者である。主治医がセンターを退職することになり、県内の病院に勤務すると聞き、市外なのでちょっと遠いが今はバスと新幹線と地下鉄を乗り継いで主治医の元へ通っている。

 薬物依存も変わりないような気がする。でも自殺を決行した日は『週に三回過量服薬が認められたら入院しましょう』と当時の主治医であるはるきゅんに言われていた。今は飲んでも週に一、二回程度。今の主治医曰くコントロールしながら薬を使えているとのことで、ヤク中ではあるが多少落ち着いてはいる……のかな?

 処方薬もガラッと変わったよ。まだこの頃は抗うつ剤が出てた。躁鬱の人って抗うつ剤飲んじゃダメなの??わたし今抗うつ剤出されてないんだけど。お薬手帳見直したら朝夕でワイパックス出てたんだ。良いなぁ。パロキセチンジプレキサ。でも今は全部気分安定薬になった。シクレストとリスペリドン(錠剤)と炭酸リチウム。これでほんとうに鬱に効くのかなぁって。ちょっと不安。全部どちらかといえば躁を抑える作用が強い薬な気がする。安定剤は朝にデパスを一錠だけしか出してもらえない。主治医がベンゾアンチなの。ベンゾ大好きだからつらい。

 病名はうつ病から双極性障害になった。いや?自殺した時からそうだっけ?病気はどうだろう。良くなったのかな。あんまり良くなってないと思う。未だにロープ買いたいなって思うもん(二年前まで100均に売ってたのにね)。死にたいなと思う。でも踏ん切りがつかない。あの時なんであんなに死に向かっていけたんだろう。ちょっとあの頃の自分を尊敬する。今のわたしには自殺するほどのエネルギーがあんまりない。この世にいても良いのかな。ってあんまり思えてもいないけど。嫌いだけど家族もいて、愛してくれる恋人もいて。この場所から離れることができない。

 

 何より一番変わったのが体重!13キロ太った!もう自己肯定感下がりまくり。デブスつらすぎ。